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記憶の中の詩

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2006-08-15 [ Tue ]
 -199X年8月15日-

その日はたしかボヘミアの古都にいて
昼も夜も惜しんで、百塔の突きだす迷路のような路地を
あかず漫ろ歩いていた。
その夜は久しぶりに鼾の聞こえない部屋で
(階下は夜っぴて阿鼻叫喚だったろう・・・)
大きな羽枕に涙と忍び泣き声を注ぎこんでいた。
ため息も長いしっぽをひきずっていた。

翌朝、庭先のシェパードとポメラニアンを
撫でる手が優しく温かかった。

その夏疾けまわったボヘミアとモラヴィアの町々に野山に
帰途にはいつもまん丸な天穹がしっとりと覆いかぶさって
真黒い森々と溶けあっていた。
月の姿は夜々移ろい、ちゃんと磨いていない窓ごしにも
星の微かな瞬きは睫を、胸を震わせた。

アパルトマンの窓の下にあった
不思議な宿り木を角のようにたくわえた小さな木は、
なんという名だったか。
その窓から、仏蘭西製の紫煙をゆらゆらと上せていった
いくつもの夜---
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